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FROM-J研究にご参加いただいた患者さんへ

「慢性腎臓病重症化予防を目的とし構築した FROM-J診療支援システムの長期15年後における有用性の検討(FROM-J15)」研究のご案内

2007年度から2012年度にかけて、厚生労働科学研究費補助金:循環器疾患等生活習慣病対策総合研究事業(腎疾患重症化予防のための戦略研究)として、「かかりつけ医/非腎臓専門医と腎臓専門医の協力を促進する慢性腎臓病患者の重症化予防の為の診療システムの有用性を検討する研究」(通称:FROM-J研究)が実施されました。この研究は、2007年度に財団法人日本腎臓財団で開始され、2010年度からは研究代表者が筑波大学 山縣邦弘に変更となり継続されました。

FROM-J研究では、全国の49医師会における、かかりつけ医の医療機関に通院中の慢性腎臓病患者さんを対象として、通常診療を行う医師会と、生活食事指導を含む診療支援を行う医師会に分かれて、計5年間にわたり患者さんの診療記録や検査データを解析しました。その結果、最初の3.5年間で、診療支援が行われた医師会の患者さんでは腎不全の進行を遅らせたという結果が判明し、その内容は国際的な論文に発表されました。

さらに2018年には10年間にわたる患者さんの診療記録や検査データの解析により、診療支援が行われた医師会の患者さんでは重い心臓病や脳卒中の発症を予防できたという結果が得られました。

皆様のご協力によりこのような診療の効果を明らかにすることができました。

研究にご参加いただきましたすべての皆様に心より感謝いたします。

今回はこのFROM-J研究に参加した患者さんを対象に、さらに15年後までの診療記録や検査データ等をさらに集めて解析し、慢性腎臓病の診療支援により透析導入を減らし、重い心臓病や脳卒中の発症をさらに長期間予防することができるか、調査を行うこととなりました。

研究の実施体制、方法および期間      

かかりつけ医の先生に、2018年から2023年までの診療記録や検査データ等を調査させていただき、解析を行います。ただし、研究開始時に追跡調査へ非同意の意思を書面により示された患者さんにおいては、今回改めて本研究へ参加意思を表明された患者さんのみが対象となります。              

患者さんの連絡先へ調査用紙を送付します。現在の病状について記載し返送下さい。記入が難しい場合はお電話で聞き取りを行うことがあります。

この研究で情報収集、解析を行う期間は、筑波大学医の倫理委員会承認後から2029年3月末までです。本研究の進捗や成果についてはFROM-J研究のホームページで参照できます。

研究計画達成時の成果

 腎機能の悪化の抑制、透析導入の回避が可能となる診療方法が証明されれば、全世界における透析導入が抑制され、すべての慢性腎臓病患者さんへの大きな福音となります。さらには膨大な医療費も低減することができます。研究の成果は国際的な雑誌に論文として掲載されると共に、国内外の慢性腎臓病の医療施策に反映されます。

研究計画・方法の危険性・有害事象およびその対応      

 この研究では新たに採血などの検査の追加はありません。研究のために生活食事指導を行うことや、研究のために新たな薬を処方することはありません。新たに加わる経済的負担もありません。収集した情報は個人情報がわからないように匿名化した情報のみを活用します。

④研究の資金と利益相反について

 この研究は、内閣府科学技術・イノベーション推進事務局 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP) 統合型ヘルスケアシステムの構築の事業経費を用いて研究が行われます。研究結果の判断に利害が発生し、結果の判断にひずみが起こりかねない状態を利益相反状態といいますが、この研究ではこの研究費のみを使用するため、このような利益相反の状態にはなりません。また、本研究に関わる研究者は、筑波大学の利益相反委員会にこの内容を申告し、適正に管理されています。この研究について疑問のある方やデータの使用を希望されない方は、下記の問い合わせ先にご相談下さい。

⑤本人の自由意思による同意であること

 この研究への参加は自由意思に基づくものであり、強制ではありません。

調査用紙の記入を希望されない場合は、返送は不要です。電話での聞き取りを希望されない場合は、その旨をお伝えいただけましたら回答は不要です。またかかりつけ医への診療情報の調査を希望されない場合は、研究参加時に通院されていたかかりつけ医か、あるいは下記問い合わせ先までご連絡ください。

⑥同意しない場合でも不利益を受けないこと

 この研究への参加を同意しない場合でも、かかりつけ医を含む医療機関での診療に不利益を受けたり、個人情報が公開されることはありません。  

⑦同意後も随時撤回できること

 この研究への同意を撤回したい場合は、いつでも撤回することができます。

同意撤回を希望する場合は手続きを行いますので、かかりつけ医の先生にご連絡するか、下記の問い合わせ先へご連絡ください。

研究情報の二次利用について

今回得られた研究結果をもとに、今後さらに研究を進めていく中で、本研究で得られた診療情報が必要と判断される場合には、将来の研究に利用させて頂きたく、ご協力をお願い致します。新たな研究への利用目的が特定された場合には、本研究と相当の関連性があると合理的に認められるか審査されます。審査後に研究を開始する際には、新たな研究についての情報をFROM-J研究のホームページに公開させて頂きます。公開された情報をご覧頂き、同意を撤回頂くことも可能です。また、ご連絡を取ることが困難である場合においても、すべての情報は誰から取得された診療情報なのか全く分からないように匿名化した上で利用させて頂きます。

⑨人権擁護に関すること

この研究では患者さんの個人情報を収集するため、研究内容について筑波大学医の倫理委員会により審査を受けて承認を得ております。個人を特定する情報については、匿名化して解析に使用するため、個人を同定することは極めて困難です。集められた情報は2039年3月まで学内に保管され、保管期間を過ぎた後は他に利用されないよう廃棄されます。

本研究の成果は、世界中の透析導入の抑制につながり、すべての慢性腎臓病患者さんへの大きな福音なります。

ぜひとも研究の意義にご理解を頂き、研究へのご参加をよろしくお願い申し上げます。

2024年10月吉日

FROM-J研究代表者

筑波大学医学医療系腎臓内科学

山縣邦弘

問い合わせ先: E-mail: reach-j@md.tsukuba.ac.jp

TEL: 029-853-3202、FAX: 029-853-3202(TELに同じ)

「慢性腎臓病進行例(CKD G3b~G5)の予後向上のための予後、合併症、治療に関するコホート研究研究(REACH-J-CKD コホート研究) 」にご参加いただいている皆様へ

臨床研究を実施する際には、通常、文書もしくは口頭で研究内容について説明し、患者様に同意いただいてから、開始します。しかし、本コホート研究への参加について患者様から同意いただいた際、まだ詳細が決まっていなかった研究課題については、十分にご説明できていませんでした。そこで、内容が確定した研究については、以下に順次研究情報を公開いたします。
研究への参加は、ご本人の自由意思によるものであり、参加の諾否によってご本人が不利益を被ることはありません。また、ご承諾いただきました後も、お考えが変わられたときはいつでも不利益なくこれを撤回することができます。本研究は、患者様の人権擁護を厳守いたします。患者様の情報は匿名化されており、住所や氏名などの個人情報が共同研究機関に提供されることはありません。

もし、研究の参加を取りやめたい場合には患者様の主治医に、その旨をご連絡ください。

【研究課題名】ESAからHIF-PH阻害薬に切り替えた患者の背景因子と治療効果の検討

【共同研究機関】協和キリン株式会社

【概要】              慢性腎臓病(CKD)の患者様で、薬をESA製剤からHIF-PH阻害薬に切り替えた方の経過や診療実態を調査し、治療効果について調査します


【詳細】              sheet36.pdf (kyowakirin.co.jp)

「慢性腎臓病進行例(CKD G3b~G5)の予後向上のための予後、合併症、治療に関するコホート研究」研究(REACH-J-CKD コホート研究) にご参加いただいている皆様へ

「慢性腎臓病進行例(CKD G3b~G5)の予後向上のための予後、合併症、治療に関するコホート研究」研究(REACH-J-CKD コホート研究) にご参加いただいている皆様へ
~研究資金源の変更に関するお知らせとご同意のお願い~

平素より「慢性腎臓病進行例(CKD G3b~G5)の予後向上のための予後、合併症、治療に関するコホート研究」(REACH-J-CKD コホート研究)にご協力いただき誠にありがとうございます。本研究は研究
開始から 4 年程度経過いたしましたが、研究資金源の変更がございますので皆様にお知らせし、ご同意をいただければ幸いに存じます。

本研究の研究資金はこれまで日本医療研究開発機構研究費「慢性腎臓病(CKD)進行例の実態把握と透析導入回避のための有効な指針の作成に関する研究」により運営されてまいりました。この度新たに令和 2-4 年度は複数企業(協和キリン株式会社および田辺三菱製薬株式会社)との共同研究契約により資金提供を受けることとなりました。

利益相反(他者から資金の提供を受けることにより、その結果の判断にひずみが生じかねない状態になることを利益相反状態と言います)は筑波大学あるいは参加施設の利益相反委員会へ申告し、適正に管理されております。本研究グループには利益相反のある者がおりますが、データ解析には関与いたしません。

なお、ご参加いただいている皆様への調査期間(5 年)はこれまでと変更はございません。

この研究への参加は、ご本人の自由意思によるものであり、参加の諾否によってご本人が不利益を被ることは一切ありません。また、ご承諾いただきました後も、お考えが変わられたときはいつでも不利益なくこれを撤回することができます。本研究は、患者様の人権擁護を踏まえて厳守いたします。個人情報の取り扱いに関しては、匿名化されており、住所や氏名などの個人情報を提供することはございません。もし、研究の参加を取りやめたい場合にはあなたの主治医に、その旨をご連絡ください。引き続き研究へのご参加、ご協力のほど何卒よろしくお願い申し上げます。

研究責任者:筑波大学医学医療系腎臓内科学
教授 山縣 邦弘